投資の本質を再確認しておこうか

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 木曜金曜とセミナー出張のため、今日まとめて書きます。 そして、来週の月曜日は月初に恒例のグループ各社の経営会議が終日あるので、次回の長期投資家日記は2月2日(火)となります。

 昨年末そして年初からの株価暴落症状というか波乱相場は、やみくもな売りが集中しているからのこと。 その売りも、リーマンショック後に先進国や中国が大量の資金供給をしたことで膨れ上がったバブル投機が、1年半ほど前から徐々に剥げ落ちてきており、それが加速しだしただけといえよう。

 バブル投機は原油などの先物取引からはじまって、シェールガスやシェールオイルの開発と増産、そして資源の発掘や採掘に向かった。 もうひとつは、中国で50兆円に上る巨額な不動産開発や設備増強投資である。

 これらの世界景気を刺激する効果は抜群だった。 先進国の機関投資家マネーも続々と、エネルギー・資源・中国など新興国へと流れ込んでいった。

 しかし、実需から大きくかい離した価格上昇は、いつかどこかで失速するもの。 いかに大量の資金供給が続いていようと、バブルはしょせん弾ける運命にある。

 それが、1年半ほど前からの世界経済の変調といわれるものである。 つまり、バブル価格が剥げ落ちてきだした一方で、エネルギー価格や資源価格の下落と中国経済の成長鈍化が、世界経済をデフレに引きずり込むとかの大騒ぎである。

 では、この先どうなるのか? 簡単なこと、エネルギーや資源価格はどこかで底を打つし、世界経済の成長拡大は止めようがない。 淡々と長期投資を続けていけばいい。

 なにしろ、世界の人口は2050年の96億人に向かって、1日あたり165,000人ずつ増え続けているのだ。 また、世界中どこの人々もより豊かな生活を求めてやまない。

 そう、世界の需要は着実に増加していくわけだ。 これは中国とて同じこと。 共産党一党独裁の政治が崩れようと、不動産バブルや過剰生産能力の重荷がのしかかろうと、13億5000万人の生活はなくならない。

 一方で、バブル投機の後始末はずっと続く。 高値を買い上がった投機マネーはもちろん、機関投資家も価格下落の痛手は自分の問題として処理するしかない。

 マーケットは、両者の間を揺れ動くことになろう。 すなわち、実需をベースとした世界経済の拡大と、高値づかみしてしまった投機マネーのもがき苦しみとが混在した中で、まだしばらくは波乱気味の相場展開だ。

 投資と投機とは違う。 われわれ長期投資家はバブル投機などには興味が湧かないが、世界経済の成長発展には大きく貢献していく。 したがって、現在の波乱相場においても真っ正面から企業応援投資をし続けるのは当然のこと。