株価や相場は上下、業績は蓄積

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 ここへ来て、NY 株式市場も日本株市場も、ちょっとした理由で下げる度合いが強まってきた。 高値警戒感がもたらす、よくある相場現象である。

 昨日の NY 市場も、IMF (国際通貨基金)が世界経済の成長見通しを下方修正したことで、それを嫌気して200ドルほどの下げとなった。

 成長率見通しを下げたといったところで、世界経済はそれでも3%台の上の方の成長が見込まれているわけだ。 なんら大慌てすることはない。

 むしろ、今年も世界経済は3%を大きく上回る拡大をするという現実の方が、長期投資家のみならず投資家全般にとってはよほで重要なことのはず。 なにしろ、それだけ企業の業績上伸の余地があるということなんだから。

 ところが、株価や相場は業績拡大などファンダメンタルズは横へ置いて、とりあえずは投資家の損得勘定や心理状況を反映した動きをみせるもの。 そういった相場動向をみて、投資判断を下すと、短期投資家はともかくわれわれ長期投資家にとってはろくなことがない。

 長期投資家が忘れてならないのは、われわれは株価や相場に投資しているのではないことだ。 あくまでも、企業の社会的な存在価値と利益蓄積に対して、資金を投入するものである。

 日々の株価の上下変動あろうがあるまいが、そんなことお構いなしに企業のビジネス活動は続けられている。 そして、強いビジネス基盤を持った企業の利益蓄積は着実に進んでいる。

 つまり、投資価値は着々と高まっているわけだ。 それなのに株価は大した理由もなしに下がってくれたら、ありがとうといって買い増しするだけのこと。

 ここのところを勘違いしてはいけない。 株価や相場などに一喜一憂するのではなく、応援しようとしている企業のビジネス動向や将来の方向をじっくりと観察し続けることが肝要である。

 応援企業をずっと見守っていて、相変わらず頑張っていてくれているとなれば、株価が下がって時ほど買い増しをしなければという行動につながって当然。 逆に、もう応援できないとなれば、株価お構いなしに売って御縁を切らせてもらう。

 これが、長期投資家の行動であり、社会的な存在意義でもある。 さわかみファンドでは、そこのところを片時も忘れず日々の業務に励んでいる。 そして、応援企業と一緒により豊かな社会をつくっていこうと意気軒高である。

 株価や相場が気になって仕方がないのなら、さわかみファンドに乗っかってしまうのも手である。 投資のことはよくわからないが、長期の財産づくりを通してより良い世の中づくりに参加したいという方々は、挙って集まって来たれである。