ミニ・ヴィレッジ(後篇) 

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 長期投資で世の中のお役に立って、そこから生まれてくるリタ-ン、つまり長期投資で殖えていくお金をどうするか。 後篇は、そこに焦点を当てよう。

 お金は抱え込まない、どんどん経済の現場にまわしてやることが、経済活動を活発化させ皆の豊かさにつながっていく大原則である。 そこのところを、長期投資家のみならず多くの人々の間で共有できるようになると、日本のような成熟経済はいくらでも元気になれる。

 したがって、長期投資家で殖えていくお金を再投資にまわすもよし、消費に充てるのでも構わないから、どんどん世の中へまわしていこう。 とにかく抱え込まないことだ。

 そう考えると、殖えていくお金の一部を日々の生活の質的な充実にまわすのも面白い。 どうせ毎日の生活を送るなら、 ”このお金をプラスさせると、どんなことができるだろう” を、次から次へと実践に移していくのだ。  

 そこで出てくるのが、さわかみ財団のヴィレッジ計画である。 詳しくは、さわかみ一般財団法人のホームページを覗いてもらいましょう。 といっても、ヴィレッジ構想のきちんとまとめたものを執筆中で、来週中にはアップさせます。

 ただ、財団のヴィレッジ計画は長いこと苦戦を強いられているのが現実である。 自然豊かな地域で、最低でも100ヘクタールぐらいの広い土地を取得したいのだが、なかなか話が進まない。 そこへ最近は、太陽光発電ブームなどと直接バッティングするようになって、交渉はとん挫気味である。

 そういうことならと、来年にはミニ・ヴィレッジの建設に入ることにした。 先ずは、個人ベースで小さなものを作って運営を始め、財団のヴィレッジ計画のモデルにしようと思う。 こんな風になるのかのモデルを世にお見せした方が、財団の土地取得にも理解が早くなるだろう。

 具体的には、”長期投資の先では、こんな生活もできてしまうよ” を、とことん追求したモデルを実際の形にしていく。 自然豊かな環境で健康面はもちろん、精神的にも文化的にも豊かで潤いのある生活を、ひとつずつ実現していくのだ。

 その時、長期投資でお金が世界を舞台に働いてくれ、後からリターンをもたらしてくれることが、大きな後ろ盾となる。 たとえば住居を建設するにあたっては、ちょっと建築費用は張るが、すべて無垢の木や漆喰など自然の素材とし、新建材などは一切使わない。 シックハウスなどとは無縁の生活を当たり前にする。

 並べ挙げるといくらでも出てくるが、それはミニ・ヴィレッジに1泊でも2泊でも滞在してもらった時の楽しみとしよう。