今日で9月も終わり

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 9月末といえば月末であり、今年度の上半期が終わりとなる日でもある。 どちらにしても、ひとつの区切りであり、また新たなる区切りの始まりでもある。

 区切りといえば、昨夜は横浜で総合格闘技パンクラスの第20回大会で、一人の現役最後を飾る試合を観戦した。 もともとパンクラスとは何ぞやさえ知らなかったが、インベスターズ TV のご縁でミドル級チャンピオンの川村選手と親しくなった。

 その川村選手が、パンクラス創成期からの重鎮である高橋選手の現役引退試合の相手役に指名された。 たまたま横浜であり夜の試合だったから、セミナーなどの予定も調整でき、はじめてのパンクラス観戦となったというわけ。

 夕方5時半から多くの試合が繰り広げられた。 後になればなるほど、セミファイナルそしてファイナルと熱戦が盛り上がっていった。 トリを飾ったのが、高橋選手の現役最後の試合だった。 引退試合だから、まあこんなものだろうなという先入意識もどこかにあったが、そんなものゴング開始早々に吹っ飛んでしまった。

 12歳年下で現役バリバリの川村選手がハイキックを浴びせに行ったところを、高橋選手は素早くかわして川村選手を倒しこんだ。 そこからすごい寝技の応酬で、しばらくして上にのしかかった川村選手は高橋選手の顔面にパンチを、これでもかこれでもかと打ち込んでいった。

 そこまでやるのとハラハラしながら観戦していたら、最後にレフリーストップで川村選手の TKO 勝ち。 ダメージの大きさで起き上がれなくなった高橋選手の横で、川村選手は正座してドクターの介護を見守り続けた。 大先輩に対する敬意と礼を最大限に表して正座し続けている川村選手に、どの分野でも頂点を極めるに相応しい人間のレベルというか美学を、とくと見させたもらった。

 ようやく起き上った高橋選手は、次を担う川村選手と固く抱き合って、ずっとそのまま。 われわれ観客も時間を忘れた。 肉体のギリギリをぶつけ合うパンクラスという格闘技の大先輩を送るのに、中途半端な試合でおざなりな儀式に終わらせなかった、そこに本物を見る思いだった。

 われわれ長期投資家も骨の髄から本物志向でいきたいもの。 本気で頑張っている企業を皆が見捨てている時こそ、断固として応援の買いを入れる。 そこに、覚悟ある行動の美しさもにじみ出てくるはず。

 さあ、今夜は月次報告書の発送作業だ。 今日も頑張るぞ。