長期投資の輪を広げる

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 さわかみファンドは間もなく14年の歴史を刻むことになる。 もちろん、100年200年と長期投資をお届けする気でやっているから、14年を終えるといっても単なる通過点に過ぎない。

 とはいえ、この14年間ずっと意識してきたのが、長期投資の輪をどんどん広げていこうという挑戦。 いま12万人弱のファンド仲間ということは、日本人1000人に1人が長期の財産づくり船に乗り込んでもらっていることになる。

 1000人に1人という数は多いといえば、確かに多い。 しかし、まだそんな程度かというのも実感である。 14年も経つといのに、日本人1000人に999人は本格的な長期投資にご縁をいただいていないわけだ。

 われわれの力不足である。 なによりも、ここまでの運用成績が複利年率で3%ちょっとでは大きな顔もできない。 この点に関しては、ここまでの下げ相場でしっかりと安値買い仕込みをしてきているから、名誉挽回の日もそう遠くはないだろう。 

 なるほど、それが長期投資かといって驚いてもらえるぐらいの成績が積み上がってくる頃には、お客様どれほど増えているのか興味津々である。 

 次に、長期投資の良さからはじまって、その素晴らしさのイメージをどれだけ多くの人々に知ってもらえているのか? これは、いろいろな機会に訴えてきたが、まだまだ努力不足と反省している。

 では、どうして長期投資の輪を広げたいのか? 長期視野で企業を応援する資金投入が増えれば増えるほど、日本経済は活性化する。 また、応援する企業を選別することによって、いくらでも良い社会を築いていける。 つまり、自分たちの住む経済や社会を自分たちの手で素晴らしいものにしていけるのだ。

 そこへ、政治が頑張ってくれれば言うことなしである。 逆はあり得ない。 われわれ一人一人が自助努力なしで、国や政治におんぶに抱っこでは、いいところなしである。 それが、この22年間の低迷ではないか。

 そう、皆で力強い社会を築いていくためにも、長期投資でお金にもしっかり働いてもらうのだ。 だから、長期投資の輪を広げたい、皆さんも一緒にがんばりましょう。