やったぜは、まだ先だ

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 昨日、さわかみファンドの基準価額は15000円台を回復し、純資産額も3000億円台を固めつつある。 それでも、社内の雰囲気はうれしさ1分、まだまだ感が9分といったところ。

 2007年の7月には基準価額が20,000円台を超えており、その辺りでファンド購入されたお客様はいっぱいおられる。 いまだ採算に乗っていない投資家顧客のことを考えると、こんな成績で喜んではいられない。

 ましてや、一般生活者の財産づくりを長期投資でご一緒しましょうと言っているのに、投資採算に乗ったかどうかの成績なんて次元が低すぎる。 長いお付き合いのお客様ほど、目に見えてご自分の資産が増加しているのを実感してもらわないと、長期保有型投信のパイオニアの名が廃る。

 ここまでの成績低迷もあって、最近の新規顧客流入は低迷気味である。 成績低迷といっても、本格派の長期投資家が本領発揮するところとばかり、売られても売られても買い仕込みを進めていただけのこと。 安値の買い仕込みが実を結んでくるのは、いよいよこれからである。

 いまは株価全面高の段階にあるが、そのうち業績動向を見ながらの選別投資の段階に入っていく。 そうなってくると、さわかみファンドの基準価額は2005年から2007年にかけてのように、他を圧倒することにもなろう。

 その先では、かつてのように新規の投資家顧客が殺到する事態もありうる。 いまファンドをお持ちのお客様は、さわかみファンドを買っておいて良かったと喜んでいただけよう。 その横で、新しく長期運用ファンドの船に乗船された方々は、やはり成績の上伸を期待されている。 

 この循環が永遠に続く。 長いお客様はもちろんのこと、どんどん乗船してこられる新しいお客様の期待にも、お応えしていかなければならない。 そのためには、弛むことなく長期スタンスの企業リサーチを進め、応援すべき時は断固として買い仕込みに入る姿勢が問われ続けるわけだ。 

 今回のように、5年半も買い仕込みを続けさせられるときもある。 そんな時でも、われわれの長期投資は一切ぶれない。 買うべき時に買っておけば、後は楽なもの。 ちょうど、いまがその展開に入ってきたところである。

 願わくば、この本格派の長期投資リズムを、世の中が当たり前に思ってもらえるようになること。 そうなれば、われわれが買い仕込みを進めている間に、新規マネーがどんどん入ってくる。 その分だけ、より分厚く企業を応援できる。 同時に、投資家顧客も株価上昇の早い段階から応援の果実を実感することができる。