大きくつながっていく

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 東日本大震災という悲惨な経験を経て、つながりの大事さを意識する人が増えた。 まわりや社会とのつながりがあって、はじめて人は生きていける。 その大切さは命とも直結している、それを改めて認識させられたわけだ。

 命だけではない。 つながりは社会そのものであり、ビジネスの世界でも基本中の基本である。 早い話、どんなすごい発明や革新的な商品でも、世の人々がそれにお金を払おうとしなければ、単なるガラクタである。 人々の手にわたっていってこそ、それが価値を持つわけだ。 つまり、商売になる。

 その商売だが、これまた ”大きなつながり” というものがある。 儲けよう儲けようと血眼になっていると、相手先も ”そう簡単に稼がれてたまるものか” と身構える。 商売の相手先がガードを固くすればするほど、毎回その場限りの商売で終わってしまい、それ以上の発展はない。

 ところが商売を通して、こちらも相手先もまた世の中も幸せになれれば、商売以上のつながりが生まれてくる。 近江商人が昔から大事にしている、売り方よし買い方よし世間よしの、 ”三方よし” の哲学である。

 商売を超えたつながりの中には、時としてというかしばしば、まったく儲けにつながらないこともある。 それでも、これは喜んでやらせてもらいましょうとなる。 そういった案件をこなしているうちに、大きなつながりというものが静かに広がっていくものだ。 おつきあいしていることの安心感というか、絶対に近い信頼感のようなものが醸成されていくわけだ。

 そこから、新たなビジネス展開の芽が生まれ、ゆっくりと広がっていくと、これはすごいことになる。 ”儲けよう、損したくない” を超えたところで、みなが幸せになれるビジネス展開が自然発生するのだ。

 さわかみグループが、いまそのステージに入りつつある。 投信から始まって、ソーシャルキャピタル・プロダクション、インベスターズ TV(インターネット TV) 、財団活動などの先で、世の中との新しい接点が次々と生まれてきているわけだ

 どれも、よい世の中をつくっていこうぜ、世の中をおもしろくしていこうぜでやってきている。 決して、ビジネスビジネスで儲けてやろうとガツガツしてきていない。 ありがたいことに、そこに安心感を持ってもらった話が、どんどん舞い込んで着はじめているのだ。

 これから、いろいろ出てきますよ。 どうぞ、お楽しみに。

 明日のブログは出張でお休みです。