本物の株価上昇の波が来たぞ

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 表題の新著の見本が上がってきた。 もう30冊ほど書いてきているのに、日経新聞グループからは初めての出版となるのが、今回の本である。 日経マネーにもう150回と超長期の連載となっている ”ごきげん長期投資” を踏まえた上で、日経ホーム出版から緊急出版となったもの。

 緊急出版というのも、株価がいい感じで上昇に転じてきたから、商売気を出して書こうとなったわけではない。 できるだけ多くの人々と、この上昇相場を大いに享受しよう、そして日本経済を一気に元気いっぱいにしてしまおうと考えてのもの。

 いつも書いているように、アベノミクスは功罪相半ばする両刃の剣となる。 願わくは、プラスの面が最初にどんどん出てきてくれて、日本経済の活性化を推し進めてもらいたいもの。 そうすれば、いずれ顕在化してくるであろう安倍政権のなんでもあり積極政策のマイナス面が、軽微なもので済んでくれることになる。

 マイナス面? もたもたしていると、積極財政を進めれば進めるほどに国の借金ばかりが膨れ上がり、国債暴落と長期金利の上昇圧力が高まる。 そちらへグラッと傾いたが最後、収拾のつかない大混乱が日本経済や金融マーケットを襲う。 お金の価値も下がって、マネタリーインフレの嵐が吹き荒れよう。

 それだけは、なんとしても避けたい。 ならば、できるだけ株価を上げる方向で国民が一致協力すべきだろう。 株価が上昇すればするほど、社会や経済の現場が明るくなるし、資産効果も出てきて個人消費や企業の投資活動を高めてくれる。 つまり、景気が加速して上昇を始めるし、国の税収もみるみる増加する。 逆に、国の予算は減らせるし財政破たんも遠のく。

 誰がなんと言おうと、株価上昇は景気回復の即効薬であり、国の予算不要の景気対策である。 本来なら、国が先頭に立って株価上昇を推進させる政策を打ち出すべきところ。 たとえば、日銀に国債を市中から買い取らせては国債増発に腐心するよりも、株式を購入させる方がよほど効果的である。

 ところが、日本の政策当局は ”株式はリスクが多い、国債は安全” の固定観念に凝り固まっている。 株式市場を活性化させることで、日本経済を立て直そうといった、経済のダイナミズムに視点を置いた政策発言が一向に出てこない。 株価を上げるとか言いだすと、金持ち優遇と批判されかねないと、へっぴり腰の政治家ばかり。

 だったら、われわれ生活者が自分の預貯金を引っ張り出して、株を買おう。 それで、日本経済を元気いっぱいにしてしまおう。 上手い具合に、日本株市場は買えばいくらでも上がる状態になってきている。 自分年金づくりにも、ちょうどいいタイミングである。

 そう訴えたい思いで、本書を必死に書き上げて、緊急出版に漕ぎ着けたというわけ。 3月11日ころ書店の店頭に並ぶとのこと。 拙著は買わなくても構わないが、ここは日本株を目いっぱい買っておきたいところですね。

 明日は朝から予定が詰まっており、そのまま神戸のセミナーへ直行なので、ブログはお休みです。 皆さん、よい週末を。

  

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