投資のリスクって、一体なんなの

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 いつも考えに詰まってしまうのが、投資のリスクという問題である。 お金お金で生きていると、自分のお金が減るようなケースは、すべてリスクとなってしまうだろう。 お金が増えれば良し、減るのは絶対に困るというわけだ。

 それはそれで構わない。 人それぞれの人生スタイルや価値観があるのだから。 ただ、それが果たして投資なんだろうか? お金を減らさずに増やしたいというのなら、信用力のある相手に貸し付けをすることぐらいしかないのでは? あるいは、国債を買って満期まで保有することぐらいだろう。

 それ以外のお金のやり取りでは、すべてなんらかの損失リスクが伴う。 たとえば、最も安全性が高いといわれる国債への投資であっても、国債価格の下落に慌てて売りに走れば、値下がり損を蒙る。 絶対に売らないぞと決めて満期まで保有することで、はじめて安全確実な国債投資となる。

 ただしだ、どこかで国債価格が急落を始めたら、どれだけの投資家が満期まで保有すると頑張り通せるだろうか? なにしろ、10年物の国債を満期まで保有したところで年0.7%にしか回らないのだ。 他の投資対象の期待利回りが高まってきたら、果たしてどこまで0.7%に耐えられるものか。 我慢できなくなって売った瞬間に、損が確定する。

 こう考えてくると、投資でリスクを蒙りたくないというのなら、投資なんてやめてしまえとなる。 よく、リスクをコントロールした運用に徹するとかいうが、そんなもの資金運用の世界のものでしかない。 そういった計算づくの投資も、リーマンショック時には吹っ飛んでしまったではないか。 世の中では、計算を超える事態が発生するのもありありである。

 逆に考えてみよう、すっきりする。 もともと投資は、リスクを取りに行くものだと考えるのだ。 みなが損失リスクに縮こまっているような時こそ、資金を投入する価値がある。 価値があるというのは、投資のリターンも大きいということだ。

 もっと身近でみてみると、株価暴落時に株を買っておけば、相場の戻りに乗って投資リターンを確保することができる。 これも、リスクとやらを逃げずに向かって行った結果である。

 長いこと投資運用の世界に身を置いてきて、しみじみと思うのは投資でリスクというよりは、すごい収益チャンスなのだと。 先々のことは誰だってわからない。 そこでリスクとかの言葉を持ち出して思考停止せず、あらゆるプラスとマイナスの可能性を読み込んだ上で、よしやってやろうかと行動に移るのが長期投資である。

 もちろん、可能性に賭けるわけだが、猪突猛進ではない。 10年ぐらい先までを一括りにして、いろいろな可能性を洗い出してみる。 その上で、採るものは採る、捨てるものは捨てる。 捨てる中には、10年ぐらいの間に起こりうるリスクはすべて削ぎ落とす作業も入ってくる。 これが、本当のリスクをコントロールしてだと思うが如何。

 

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