民主主義って難しいね

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 かつて英国の首相チャーチルが民主主義は最低の政治形態だが、それを上回るものも無いと喝破した。 まさに、チャーチルが言っていたことが世界中の政治にみられる。

 ギリシャの問題も国家財政が危機状況にあるものの、もうこれ以上の緊縮生活に耐えられないという国民の声が選挙に現れた。 その点ばかりが強調されがちだが、ギリシャでは富裕層を中心に税金を払ってない人たちが相当に多いらしい。 国の税収がザルのように穴だらけでは、いくら EUから資金支援を受けても効果は上がらない。 そのしわ寄せが生活弱者の方へ向かう。

 腐敗に満ちた部分を取り除くことなしに、国家経済の健全な建て直しは難しい。 抜け穴だらけなら、誰だって税金を払わない方に流れたくなるもの。 そのあたりを抜本的に改革するには、断固たる政治指導が求められる。 ところが、痛みを伴う抜本的な経済改革を訴えようものなら、まず選挙に勝てない。 民主主義の限界とまではいわなくとも、もどかしいところである。

 同じことが日本にも言える。 抜本的な行財政改革と官僚支配の是正そして日本経済の建て直しは、いまや待ったなしである。 それらをまとめて断行する、5年ぐらいの間は国民の皆に堪えてもらいたい、その代わり元気一杯の社会や経済を創り出す、その具体的な方法論はこうだと、真正面から訴える政治家が出てきてもらいたいところ。

 ところが、そういった政治家らしい政治家が5人や10人いたとしても、政権は取れない。 大多数の政治家は相変わらず票集め数合わせの域から一歩も出ない人達ばかり。 予算ばら撒きと利権しか念頭にないような低次元の政治家達を選んでいるのは国民である。 選挙民の方も既得権益を守りたいがために、抜本的な改革を望まない。 まさに、民主儀の弊害に日本がのた打ち回っている感がある。

 どうしたら良いのか? このままではいけない、日本を変えなければと切実に思う人達が、先ずは選挙に出かけることだ。 民主主義の弱点がさらけ出ている日本だが、投票率はやたら低い。 そこが、救いとなるかもしれない。

 もしかしたら、これまであまり選挙に出かけなかった人達の間に、日本を変えなければと考えている票が眠っているかもしれないのだ。 その意思表示を行動に現すところから始めよう。 幸か不幸か、日本の政治家のほとんどが票集めにはやたらと熱心だから、選挙民が変われば彼らの政治も変えられる。

 

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