町工場の親父さん

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 昨夜は、いろいろな打ち合わせもあって町工場の親父さんと会食した。 毎日の仕事の終わりごろ、まだ会社に残っている社員達と軽く(中ぐらいかな)飲むのが、いつものパターン。 外での会食なんて、年に一回あるかないか。

 それだけ昨夜のミーティングは楽しみだった。 町工場の親父さんといっても、社員115名を抱える堂々たる中堅企業。 その技術たるや、世界でもここだけといったものがゴロゴロしている。 たとえば、F1やジャンボジェットの重要部品などが、工場のあちこちに転がっているのだ。

 すごいのは、そんな町工場に日本を代表する企業の先端技術者たちが集まって、ひんぱんに技術を磨くミーティングが開かれていることだ。 自分のような門外漢には、とんでもなく高レベルの侃侃がくがくだろうなぐらいにしか分からないが。

 なんとも楽しいではないか。 世界をリードする技術の磨き込みが、中堅企業の3Kの典型のような工場でなされている。 そこへ、とんでもないレベルの技術者達が集まってくるのだ。 それも、それぞれの社命を受けて。

 そこの親父さんはもちろん叩き上げの技術者だが、経営者としても最高に素敵である。 技術一筋で生きているが故の仕事への厳しさと、町工場らしい家族的なほんのり感が、社内で見事に調和されている。

 やたらと拡大経営に走ることもなく、かといって現状維持に甘える意識などこれっぽっちもなく、きっちりと自社の拠って立つべきところを固めつつ商売を伸ばしている。 最高だね。

   

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