株価と国債

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 ヨーロッパ問題にすこし明るい見通しが立ち始めたかなということで、株式市場も戻りに入ってきたかなといった感じ。 どちらも、かなかなと推測の域を超えないが、流れは悪くない。

 そんな中で、米国の長期金利(10年もの)の動きは早い。 先週までは史上最低の1.7%台にまで下がっていたものが、するすると上がってきている。 昨日で、2.14%だ。 それだけ、債券価格が下がったということ。

 1.7%台も、2.14%も、米国の長期金利としては歴史的にも低い水準にある。 それほどまでに、米国債は買われていることにもなる。 ヨーロッパの金融情勢や世界景気の減速感などもあり、世界のマネーは資産をより安全なものにシフトさせようということで、米国債が買われるといった背景がある。

 では、どうして日本の長期国債利回りも 0.99%と、やはり歴史的にも低水準にあるのだろう? それだけ安全なのだろうか。 世界からみた場合、日本国債の格付けは連続して引き下げられているように、信用度は下がっている。 国の財政状況や先進国でもダントツの最悪水準にある国債発行残高からすれば、とてもではないが安全資産とはいえまい。

 たしかに、日本国債は国内の投資家によって発行残高の95%前後が所有されている。 また、そのほとんどが銀行、保険、郵貯、年金などの手にあり、彼らが売りに転じない限りは国債の値崩れ不安はない。 だから、国内の機関投資家はじめ国債保有者は、国債を安全な投資対象と決め込んでいる。

 どう考えるかは投資家それぞれの自由である。 ちょっとだけ付け加えておけば、80年代後半のバブルの頃も、やはり日本の投資家は高を括っていた。

 当時、総発行株数の54%が持ち合いや政策保有、そして18%が年金や特金など機関投資家の保有となっており、日本株市場は自分達が売らない限り値崩れはないと、企業も金融機関も豪語していた。 その彼らが、90年明けてからはわれ先の売り逃げで日本株市場を叩き潰し、株価は60%の急落となった。

 それで一番損したのは、市場の過半を支配していた企業や機関投資家自身である。 大量の株式保有で売るに売れないは、株価は半値以下に値下がりするはで、大混乱となった。

 

 本日はインベスターズTV生放送。http://www.investors-tv.jp/live/