2011年3月アーカイブ

月次報告書

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あの地震から20日が過ぎた。

被災地の方々のご苦労はまだまだ続いているが、復旧のスピードも上がっている。

地震直後からさわかみ投信のホームページに、

"われわれは負けないぞ"

のタイトルで思うところを毎日書いてきた。

 

今日で12回目となり、一区切りにしようと考えている。

ずっと続けてもいいのだが、戦い戦いと書いてきたことがマンネリ化するのは避けたい。

それよりも何かあった瞬間に、スパッと書こうと思う。

その方がインパクトが強いだろう。

 

早いもので、3月も今日で終わり。

今夜は月次報告書を発送する。

震災後の月中報告書は、被災地の皆さんのことを考えてご挨拶の葉書にさせてもらった。

しかし、長期投資の思いをファンド仲間のみなさんにお伝え切れなかった悔しさが今も残る。

 

だから、今日は思いと気合をこめて月次報告書を発送するぞ。

その前に、運用状況を書いて印刷に回さなくては。

 

明日のブログは夕方遅くになるか、お休みにさせてもらうか、ちょっと未定です。

はっきりしているのは、めちゃめちゃに忙しいということです。

まあ、あの地震以来完全に戦いモードで毎日を送っており、

あれもこれもやっておきたいで一日24時間があっという間です。

 

来年度予算、補正予算、預貯金マネー

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総額92兆円を越す一般会計予算が成立した。

被災地の復興には、

そこへ10兆円を大きく上回る補正予算を組む必要があるということで、政府はその編成に着手した。

 

来年度予算92兆円に対し、税収が40兆円ちょっと。

ところが、新規国債発行額が44兆2900億円ということで、またもや借金が税収を上回ることになった。

極めて不健全な国家予算の編成である。

そこへ、10兆円を越す補正予算が上乗せされるというのだ。

 

国の借金は税金で支払うしかない。

企業や個人の税負担がずっと長く圧し掛かってくることになる。

それと、将来どこかでインフレ到来ということも想定されるが、

その場合は国の借金も実質的に目減りすることになる。

どちらにしても、生活者にとっては嬉しくない話である。

 

一方、個人の預貯金マネーは755兆円もある。

その10%を直接に経済の現場へ投入してやれば、日本経済は驚くほどの活況となる。

10%で75兆円の預貯金が478兆円の日本経済に投入されるから、

単純計算で15.6%の成長促進要因となる。

正確には、75兆円もの資金が抜けるマイナス分を差し引かなければならないが、

それでも12%ぐらいの成長は期待できるのではなかろうか。

 

日本経済が12%成長すれば、税収は一気に跳ね上がり国債発行依存度は激減する。

それで嬉しいのは一般家庭の生活者である。

景気は良くなり給料やボーナスは増えるし、税金はもちろん国債の将来負担も減っていく。

 

年0.02%しか富(利子収入)を生まない預貯金に、

ボヤーッと寝かせてある資金のたった10%を動かしてやるだけで、

日本経済もわれわれの生活も見違えるほどに元気になってしまうのだ。

誰にとっても文句はないはず。

 

預貯金を引き出して、日本経済のどこへ放り込むのか?

なんでも構わない、とにかくお金を使えばよい。

手放したお金は経済の現場をぐるぐる回って、拡大再生産につながっていく。

 

われわれ長期投資家は、応援したい企業の株を買うことで、経済の現場へ資金を供給するのだ。

 

自粛と節約

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被災地の人々の困難を思うと、なにかお手伝いできることはないか、いろいろ考えさせられる。

そのひとつに、外を出歩いたりするのを控えようとか、趣味やスポーツするのもはばかれる、

といったような自粛ムードがどんどん高まってくる。

 

いま、日本経済は震災復興や全国各地の生産設備修復に追われているが、

一方で消費減退のデフレ要因も高まってきている。

前者は経済や社会インフラの再建であり、経済活動を活発化させる働きがある。

しかし、国の予算は別として、企業のほとんどは自分で資金調達して復興作業にあたらなければならない。

 

その資金調達だが、銀行借り入れに走る前に、

売り上げを立てて日銭を稼ぐという企業本来のビジネス活動を忘れてはならない。

逆に、売り上げが縮小していくのであれば、銀行借り入れもままならなくなる。

 

どの企業にとっても消費減退によるデフレ傾向というのは、もう死活問題である。

その意味でも、被災地の人々の御苦労を思いやっての消費活動全般の自粛は、

企業の体力を奪っていくことになるから要警戒である。

ここはむしろ、思い切りお金を使うことを考えるべき時だ。

お金をたっぷり使って企業の売り上げに貢献することも、災害復興にプラス貢献すということを肝に銘じよう。

 

もちろん、やたら不安感に煽られて買いだめに走るのは、それこそ自粛しよう。

また、不要不急のものまで買う必要はない。

無駄なものにお金を使わないという節約心は、いつの時代でも大事なことである。

 

あまり買うものがない?

株を買えばよい。

被災地救済や日本経済再生の現場で日夜を分かたず頑張っている企業を、

いまこそ株主になって熱く応援するのだ。

こちらは、お金を使っても直接の消費拡大にはつながらないが、経済拡大効果は同じである。

 

何かお手伝いしたい

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一週間前の日曜日は大分市、昨日は秋田市で、

"自立して堂々と生きよう勉強会" セミナーを実施した。

当初、地震直後だし被災地のみなさん大変な思いで頑張っているところなのに、

長期投資のセミナーなんてちょっと無神経すぎるかもと迷った。

 

前々から予定を組んでいたこともあり、

先ずは現地の皆さんの意向を伺ってみようということになった。

全員が是非とも来てくれ、セミナーやってくれという返事がすぐ戻ってきた。

よし行くぞ、こういうときほど長期投資の出番なのだからと、セミナー開催を決めた。

 

次は、交通手段だ。

大分への飛行機はすぐ予約が取れた。

問題は秋田だ。

行きは2席をかろうじて確保したが、帰りは自分の分だけ。

それでも何とかなる、残る社員は後片付けもあるし一泊してもらうことにした。

 

どちらも、行ってみて驚いた。

以前から言ってきた、長期投資は経済の現場にお金をまわすことだ、

それで経済活動を活発化させてみなの生活を豊かにするのだを、

参加された方々は実践しようとしている。

こういう時ほど長期投資家の出番なんでしょうと、みなさん異口同音におっしゃる。

 

そうなんですよ、いまみたいな時ほど長期投資家が大活躍しなくってはね。

さわかみも完全に戦いモードで、叩き売られている株を買いまくっていますよ。

 

それと、寄付金もささやかながら送らせてもらっていますよ、

というまでもなく出席者の多くが自分たちもやっているとおっしゃる。

あるいは、義捐金を送ろうと考えていたので、

さわかみさんのところが窓口になってくれると安心できるしありがたい、

一括して送ってもらえないかという提案も出てきた。

 

たしかに、それもありだねということになった。

一時的にお預かりして、大分なら大分、秋田なら秋田のみなさんからということで、

それぞれまとめた寄付させてもらえる。

もちろん、大分口とか秋田口といった具合に領収書も発行してもらえる。

セミナー出席者のみなさんの熱いお気持ちを、1円の間違いもなく被災地の自治体にお届けできる。

 

この下げ相場を買い向かいながら、義捐金や寄付金も送る。

いいですねえ、こういう動きが出てきているってのは。

 

みな戦っている

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しばらくお休みをいただいていたブログを再開します。

 

2週間前の、あの大地震と大津波で多くの方々が命や住居を失いました。

なんとも悲しい出来事に、どうお悔やみを申し上げ、どのように励ましてよいのか、言葉もありません。

 

しかし、被災地の皆様の生活再建は急務です。

お亡くなりになった方々は、悔しいけれどもう戻ってくれません。

今は、残った人々の生活をどう立て直すか、どのようにお手伝いできるのかを考え行動するときです。 

 

これは、もう戦いです。

地震や津波に負けるものかの戦いです。

 

先週から、さわかみのホームページに、

"われわれは負けないぞ"

の表題で、毎日メッセージを送っています。

ぜひ、読んでください。

そして、行動です。

 

義捐金も寄付金も、企業を応援する長期投資もいまこそ動くときです。

 

インベスターズTVの生放送を行います。

地震や津波で大変な思いをされた方も数多くいらっしゃいますが、

そのようなときだからこそ、我々は前を向いて進んでいきます。

 

本日20時より開始します。

http://www.investors-tv.jp/live.html

でご覧になれますので、よろしくご視聴ください。

 

大地震と大津波

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今回の大地震と大津波でお亡くなりになった方々のご冥福を申し上げます。

また、被災地の皆様の一刻も早い生活再建を心から願っております。 

 

さわかみのお客様の3000人ぐらいが現地にお住まいになっておられ、

ご無事であることを天に祈るばかりです。

 

こちらも、いろいろ緊急対応したいことがあり、

長期投資家日記は来週の水曜日までお休みにさせていただきます。

スミマセン。

 

その前に一言。

ここは長期投資家の出番。

株価が暴落し、世の中が不安に傾いているときほど、

将来を築いていくのだという断固たる買いが、どれほど重要な役割を果たすか。

株式市場を通して経済の現場にどれほど勇気と明るさを届けることができるか、

皆さんしっかり考えてみてください。

 

さわかみはドンドン買いますよ。

被災地のみなさんの生活再建をお手伝いさせてもらう熱いメッセージをこめて、

日本経済の現場にリスク資金を投入しますよ。

それも、資金のある限り目一杯に。

 

世界の株価、大きく下げているよ

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昨日の欧州や米国の株式市場は、

中東問題に端を発する原油高や、スペイン国債の格付け引き下げを嫌気して大きく下げた。

日本はとみれば、いつものやたらなんでも不安の投資家心理で、もう3日ほど下げ続けている。

 

さあ、読者の皆さん、どうしますかな?

不透明要因が多すぎて、ちょっと身動きが取れない?

民主化要求が世界最大の産油国であるサウジアラビアへも広がる懸念も出てきているので、

ここは事態が落ち着くのを見守った方が賢明?

 

いろいろ考えたり、慎重な投資に徹するのは、投資家それぞれの自由。

まあ、お好きにやってもらおう。

 

われわれ長期投資家は、既に大きく下げている株価をみて、どう行動するかしか考えない。

もちろん、この安いところをしっかり買ってやろうということだが。

 

この先どうなるか不透明だからこそ、株価は先行して下げている。

それは現実であり、不透明でもなんでもない。

その現実に直面してどう行動するかが投資である。

事態が落ち着いてくるにつれて、株価全般あるいは一部なのかは知れないが、

売られすぎの買い戻しが入ってくるもの。

それを待って行動開始なんて遅すぎる。

 

いつもの繰り返しとなるが、世の中なにがあっても人々の生活はなくなりっこない。

それを支える企業活動も、一時として停滞することは許されない。

そういった企業を応援しようという長期投資だって、

株価が下がったくらいで逃げ腰なんてあり得ないこと。

 

来週でも3週間先でも構わないが、すばらしい反発高を期待したいですね。

 

新刊が店頭に

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個人ごとで恐縮だが、ダイヤモンド社から自分の新刊が発行されます。

今週末ぐらいから書店の店頭に並ぶでしょう。

今日はその宣伝をするためではありません。 

 

5年4ヶ月にわたって毎月のダイヤモンドザイ誌に連載された長期投資のコラムが、

一冊の本になったわけだ。

毎回2問ずつの読者からの質問に対し、長期投資の立場から切れ味鋭く(?)お答えする内容。

 

おもしろいのは、5年ちょっとの間にも世界を揺るがすようなニュースがいくつも勃発した。

その都度、読者からは大変だどうしようといった不安や、

過剰なまでのリスク回避反応が寄せられた。

それに対し、あわてないあわてないと毎回オウム返し。

"なにがあったって世の中そうそう変わりはしないのだから、大きく下がったら買っておけ" を繰り返した。

 

株式市場の反応も同じで、大変なことになったと2,3日は急落する。

しばらくすると、もう売り逃げで大騒ぎしてたことを忘れて、

今度は株価の低迷を嘆いたり、ほかに悪材料はないのかの詮索ばかり。

安いのだから、将来価値の高まりを期待できる企業の株は、

ありがとうといって買っておけばよいのに、みなへっぴり腰から抜け出せない。

 

一冊の本になるにあたって、128の質問やそれに対する長期投資家としての回答を見直してみた。

内容の手直しは一切なしだった。

それでも、ていねいに3度ほどチェックしていて、笑えてきてしまった。

 

古臭くないのだ。

5年半近くたっているから、その間の出来事はどんどん過去形になっている。

しかし、長期投資という観点からみると、一つ一つが結構新鮮で、どんどん興味深く読めてしまう。

われながら、思わず感心してしまった。

 

長期投資のブレのなさというものは、時間がたつほどに存在感を高めるものなんだね。

 

新聞じっくりと読んでいますか

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この表題で、皆さん何を想定しますかな。

民主党はじめ政治のゴタゴタ、

リビアの政治情勢、

年金や子供手当ての行方、まあいろいろあうだろう。


今日の新聞でもそうだが、

企業の事業展開がすいぶんとダイナミックになってきている。

研究開発の分野でも、海外への積極投資でも、

毎日毎日これはすごいぞと目を凝らしたくなる記事が一杯ある。

それらを見るに、企業中心に、

日本の力強さがふつふつと沸きあがってきているのを感じるはず。


政治のだめさ加減や、日本の財政問題や、年金の将来などを、

あれこれ批判したり不安がっていても、なにも生まれない。

そういった問題がどうクリアされていくのかは、

時の流れとともに日本社会の現実となっていくだけのこと。

良い方へ向かってくれればありがたいが、さあどうなることか。


それよりも大事なのは、

われわれ一人ひとりがどう力強く生きていくかだ。

その点で忘れがちなのが、

生活者と企業とは裏表の関係にあるということ。

われわれが生きていくうえで一時として欠かせない、

エネルギーはじめいろいろな生活物資を供給してもらえるのは、

企業のビジネス活動であってこそである。

一方、企業にとっても生活者による消費があって、

はじめて売り上げが立ち雇用も創出できる。


経済や社会のほとんどは、

いってみれば生活者と企業とで織り成しているわけだ。

そう考えてくると、

企業サイドで自助自立の動きが高まってきているのは、

なんとも心強い。

政治も年金も良くなれば、それはそれでよし。

しかし、

どうなるのか後になってみなければ分からないことを、

ああだこうだいっている暇があったら、

われわれ生活者の一人ひとりが自助努力を重ねることだ。


いま、自分でできることを、

どんどん実行に移していく方が、よほど当てになるはず。

裏表の関係にある企業の方が先行して、

自助の動きを加速させているのだ。

みなさんの周りでも、既に動き出している人があちこちにいますよ。



インベスターズTV生放送、本日です。

http://www.investors-tv.jp/live.html


投資と年金運用

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昨日のブログにつながるが、自分としては年金の運用には手を出したくない。

その理由は、この20年ちょっとの間に年金運用がやたらと短期志向になってきたことがある。

こちらが世に広めようと頑張っている本格的な長期投資とは、

まったく相容れぬ運用を迫られるのだから、ごめんなさいとなるのは仕方ない。

 

昔は、といっても自分が運用ビジネスに入った1970年代前半のことだが、

年金の運用は10年20年の視野で運用蓄積の最大化を狙うのが当たり前だった。

年金積み立て者の将来給付額をできるだけ分厚くしておこうというのが、そもそもの年金運用なのだから。

 

ところが、70年代半ば頃からの世界的な年金運用の本格化で、状況は一変した。

年金は一般生活者にとって大事な資金だから、

しっかり運用成績を積み上げていかなけらばならない。

そのためには、毎年の成績をきちんと精査して、

より実績の高い運用者により多くの資金を委託すべきだとなってきた。

そうなれば、どの運用者も毎年毎年の成績に追いまくられることになり、

とてもじゃないが長期運用なんてやっておれなくなる。 

 

ビジネスとしての成功だけを考えれば、年金運用というのは美味しい商売である。

ある程度の成績をあげておけば、毎年毎年運用資金を増加してもらえるのだ。

かりにマイナスの成績となっても、平均株価をちょっとでも上回っていれば文句は言われない。

とにかく、業界水準をすこしでも上まっておくことが、年金運用ビジネスでは最優先される。

 

こちらとしては、

そんな運用姿勢で本当に一般生活者の将来や老後のための長期投資ができるのか、大いに疑問である。

短期の成績に追いまくられるのは絶対におかしい、

だったら年金運用なんてやめておこうということになってしまった。

 

もちろん、本当に年金の将来を考えている基金があって、

10年ぐらいの時間軸で本格的な長期投資をやってくれと言ってくれるのなら、いくらでもお手伝いさせてもらう。

まあ、それだけ腹の据わった理事さん達がいたらの話だが。

 

 

明日水曜日20時は、恒例のインベスターズTV生放送。

さて、何を話そうか?

http://www.investors-tv.jp/live.html

 

攻めの経営

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もうかれこれ32年にわたって企業経営に携わっている。

そのどれもが自分で創業した会社である。

スイスの銀行の日本代表をしているときも、

すべて任すという条件がを出してきたから引き受けて、一人でゼロからはじめたもの。

 

経営者としてはそこそこ長い年月を歩んできたが、

そのレベルはどんなものだったか問われと、極めて心もとないものがある。

たとえば、一貫して投資運用業界に身をおいてきたから、

運用ビジネスとしてどれほど預かり資産の規模を巨大化してきたかとなると、

まあ大したことないといった評価だろう。

 

なにしろこちらは、

年金はじめ巨大資金を要する機関投資家に向けての顧客資産獲得のマーケティングに、

まったく興味はない。

経営者としてビジネス拡大の責務は全うしなければならないのだから、

機関投資家営業をまったくやらないというのは困りものだろう。

そうは言うものの、たとえば1980年代の前半5年の間に、

自分と秘書一人で1000億円を越すビジネスを築き上げたから、

事業採算的には誰にも負けはしないが。

 

では、どうして年金という巨大なビジネスチャンスに挑戦しないのか?

せっかくなら、もっと攻めの経営に徹してもいいのではないのか?

そう問われたら、あなたならどう答えるだろうか。

こちらは、敢えて大きなビジネスチャンスを捨てるというのも、

立派な攻めの経営であると受け流すぐらいかな。

 

運用ビジネスというものは、

積みあがった実績をみて顧客の方から運用資産を持ち寄ってくれるものである。

資金を預ける立場からすれば、

どんな哲学でどういった運用をしている会社なのかをチェックしないで、

資金を預けるわけにはいかないだろう。

運用会社の方も、自社の得意とする運用をよしとする資金だけが集まってきてもらいたい。

そうしないと、まともな運用なんてできやしない。

 

となると、年金資産獲得のマーケティングは運用ビジネスとして邪道なのか。

いや、ただ巨大資金を集めたいというのなら、ドンドンお好きにやればいいだけのこと。

運用という名の利益獲得事業に徹するという経営者にとっては、それもひとつの挑戦である。

 

こちらは、個人の長期の財産づくりをお手伝いさせてもらおうとしている。

年金といえども、もとは一般生活者の大事なお金である。

それを長期投資で運用していくにあたって、

ビジネスとして割り切るなど絶対にできない相談である。

投資の理念や哲学を共有できないまま、資金をお預かりするわけにはいかない。

 

だから、営業などせず世の中がこちらの長期投資哲学を理解してくれるまで、

ひたすら待つ経営スタイルは変えない。

それが故に、いまだ2500億円ほどの預かり資産に甘んじている次第でもある。

でも、ここから10年もすれば状況は様変わりとなるのだろう。

長期投資家らしい長期視野の攻めの経営をしているから、この10年間は大いに楽しみである。

 

投資の理論と実践

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先日、ファイナンシヤルプランナーを目指す人達との勉強会のこと。

長期投資をベースとした財産づくりを進めていく上で、何よりも大事なことがある。

それは、分からないことには手を出さないという、ごくごく当たり前のこと。

 

わからないことといっても、

投資の世界ではすべてが未知の将来に関わることだから、誰にもわかりっこない。

そんな中、これとこれとは長期でどっしり構えれば、

それなりのリターンを期待できるから思い切ってやってみよう。

しかし、それ以外は短期的にはともかく、

長期的にはちょっと不安だし、いざとなったらとても耐えられないから止めておこう。

この判断が、すべてに優先する。

 

具体的には、今後5年ぐらいの間に起こり得る投資リスクからは、

できる限り遠く離れた投資姿勢を貫く。

たとえば、いまの超低金利状態が5年先も変わらずに続いているかどうかは神のみぞ知るところ。

だが、もし金利が上がったら困るであろう投資対象には、

短期的にはどれほど魅力があったとしても、いまのうちから敬遠してしまう。

 

そうなると、分散投資とか株式と債券投資のリスク度合いといった、

投資の基本や理論を学ぶ立場からは違和感が生じるはず。

その辺りを、どう考えたらよいのかといった質問が出された。

 

お客様とお話しするときに、

ファイナンシヤルプランナーとしての基礎はしっかり身につけておくのは当然のこと。

したがって、投資の理論やライフプランニングといったものは、徹底的に勉強しておいておかしくない。

 

しかし、そこで準備完了ではない。

お客様の長期の財産づくりをお手伝いさせてもらうには、

実践で身につけてきた経験が大切な役割を果たすことを忘れてはならない。

世の中、なにが起こるか知れたものではない。

理論がまったく通用しないことだって、時には起こってしまう。

そんなときに、頼りになるのは過去の事例である。

あるいは、それらを乗り越えてきた経験といってもいい。

 

まあ、このブログが続いている間にも、いろいろ起こるだろう。

高度に理論武装した専門家たちが右往左往する局面もありうる。

そんなときでも、経済活動は何事もなかったように続いているはずだし、

われわれの長期投資も淡々と続いているはず。

 

皆さん、良い週末を。

 

技術立国日本の迫力が出てきた

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ここ1年2年の間に、すごい新技術が次から次へと発表されている。

個別企業に関することなので、どこの企業がどんなものをといったことは書けないが、

長期投資家の立場からはもう身震いがするほどである。

 

ちなみに、現在ビッグサイトで開催中のフェアに足を運ばれたら、

もうここまで来たのかと驚かれること必至。

すごい技術進歩を眼前にしながら、近い将来のいろいろな可能性に思いを馳せるの如何。

 

そういうこちらは、別の工場訪問でまもなく会社を出るので、今日はここまで。

 

長期投資で生き方を考える

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ほとんどのセミナーで、

出席者とこちらとが真剣な気持ちをぶつけ合って、やたらと盛り上がる。

この充実感はたまらないね。

こういう意識の高まりが日本中でどんどん広がっていってくれたらなと、

将来への期待感も膨らんでいく。

 

その辺りをゆっくり書こうと約束したが、

先ほどからパソコンの画面をにらんだままで、さっぱり進まない。

ちっとも盛り上がってこないのだ。

書くのは簡単だが、あの熱い気持ちがどうにも湧き上がってこない。

どうしてなんだろね?

 

長期投資って、ただ単にお金を運用して財産を増やしてくだけのものではない。

お金を世の中にまわしてやって、

みなが豊かに暮らしていけるよう、とにもかくにも役立たせてもらう。

みなが豊かになれるというのは、経済のパイが大きくなること。

経済のパイが大きくなれば、

長期投資家が用立てさせてもらったお金もそれなりに増えて戻ってくる。

それが、リターンだ。

 

だからといって、ただ豊かになればいいのでない。

どんな豊かさを築いていくのか、

そこにお金をまわしてやる長期投資家一人ひとりの品格というか美学が問われる。 

 

こう書いてくると、そんな甘っちょろいこと言ったところで現実はと、

読者のみなさん、もう既に手厳しい反論を用意しているよね。

そこからなのだ、セミナーでの質疑応答が熱くなるのは。

 

現実は、日本の現状は、地方の厳しさは等々、言い出したらいくらでも出てくるだろう。

それらに真正面からぶつかっていくのが長期投資である。

なんとかしてくれと、政治に頼るのではない。

そこに住む生活者が、

自分たちの今そして将来をどうしていくのか、自分も頑張るがお金にも働いてもらうのだ。

 

経済も社会も、そのほとんどが人々の毎日の生活と、それを支える企業活動で成り立っている。

そして、生活者と企業との間に入って、重要な役割を果たすのが長期投資なのだ。

 

もっともっと熱く語りたいが、今日はここまでとしよう。

えらい時間がかかった、そろそろ仕事しないと大変なことになる。

 

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