買ってあるから楽なもの

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 ちょっと風向きが良くなってきたようだ。

 日本株市場では円高進行にブレーキがかかり、

 日本株を売り立てていたところが慌てて買い戻しに走っている。

 NY市場ではGMが再上場を果たし、

 それを好感したような株価急伸が見られた。

 

 どちらにしても株価の上昇は歓迎である。

 運用パーフォーマンスに貢献してくれるだけではない。

 株価上昇がもたらしてくれる資産効果で、

 個人消費や企業の投資意欲を高めてもらいたいからだ。

 

 政治がこれだけ頼りにならないと、

 よほど民間が頑張らなければ日本経済の活性化は遠のくばかり。

 それはそのまま、

 雇用不安はじめ日本社会に重く垂れ下がっているさまざまな問題を、

 どんどん悪化させることになる。

 どんな問題でも早め早めに処置した方が、

 解決に向けて打てる手が多いし、コスト負担も少なくて済む。

 ところが、日本の政治はまともな経済政策のヴィジョンもなく、

 やることなすこと後手後手でその場しのぎばかり。

 

 だから、株式市場が元気を取り戻し、

 その心理効果や資産効果がどんどん出てきてもらうのは、

 国民生活にとっても大事なことである。

 まあ、これから株価が上値を追ってくれればくれるほど、

 出遅れていた投資家があせりだす。

 そういった飛びつき買いが出てきたら、上昇相場も本物になっていくのだが。

 さて、これからどうなるかな。

 

 われわれ長期投資家は安い間に積極的に買ってきたから楽なもの。

 このまま上昇してくれればその流れに乗っているだけでよいし、

 もし下がれば買うだけのこと。

 われわれは投資の基本を守っているだけだが、基本って本当に大事だね。