競争運用させればいいのに

 公的年金 (GPIF) も日銀も日本株の運用比率を高めている。 その背景には、デフレ克服や景気浮揚の促進といった政策意図があるといわれている。 そもそも年金の運用には否定的だし、日銀が国債を毎年80兆円も買い込んでいる上に、それでも足りず株式投資に踏み込むなんて、まったく理解できない。 それでも敢えて株式投資するというのであれば、その方法論ぐらいは「まともな選択」をしてもらいたいものだ。 GPIF では外資系中心に運用会社を任意で選別しているが、どうも政治色が強い。 また …続きを読む

豊かなのに、豊かさを知らない国

 今日は妙な表題を掲げることになったが、日本の現状をみるに、どうも表題のような展開となっていっているように思えてならない。 戦後復興から高度成長期を経て、坂の上の雲をひたすら目指して進んできた日本だが、米国経済が射程距離にまで迫ってきた1980年代半ば頃から、歯車が狂っていった。 当時よくいわれたのが、日本は豊かになったが、それは物質的な豊かさに過ぎない。 いまここで目標達成感に浸るのではなく、新たなる目標を見つけるべしだった。 モノではない豊かさを求めようとなって、そこか …続きを読む

国の興亡ーー歴史に学ぼう

 歴史を学ぶおもしろみのひとつに、一国の興亡が挙げられよう。 古今東西、実に多くの国というか地域が勃興し衰退していっている。 ある民族、ある地域が経済力や軍事力を強めていく段階では、民力の高まりといったものが、その背景としていつも確認される。 民力の高まりと、経済力や軍事力が高まっていくのとは、紙の表裏の関係にあるのかもしれない。 民力すなわち、その国その地域の人々がどれだけのエネルギーを持っているかだ。 勃興期の人々のエネルギーの大きさは、衰退期に入った国や地域の人々と比 …続きを読む

運用ビジネスの変質と、その先

 世界の運用ビジネスは過去40年間で様変わりとなったが、どうやら限界が見えてきたようだ。 限界の先には、「本来の運用とはなにか」への先祖がえりが待っている。 過去40年間で、世界の運用ビジネスが預かる資産額は天文学的な金額にまで巨大化した。 運用そのものも、投資運用から資金運用へと大きく舵を切った。 投資運用は将来価値を読み込んで、市場がまだ評価していない間に買い仕込んでおく。 ある程度の時間が経って、市場がその価値を評価しだすと株価など価格は上昇する。  株価などが大きく …続きを読む

マーケットは敏感、長期投資は鈍感

 株式市場などマーケットは、時々刻々の出来事に敏感に反応する。 ありとあらゆる人々が、それこそ自由自在に自分の利益を追求してくる場がマーケットなのだから、いろいろな出来事を次々と反映していくのは当然である。 そこでマーケットだが、あらゆるところからの参加者が、あらゆる能力や力を糾合して、自分の利益を追求しようとする。 それらは買いと売りとに集約され、時々刻々の価格変動となっていく。 つまり、マーケットで時々刻々と形成されていく価格というものには、幾百万の市場参加者の願望や利 …続きを読む

儲けようと思うと、投資は本当に難しい

 長いこと投資運用のビジネスに携わってきて、つくづく思うのが投資に対するスタンスによって、決定的な差が生じるということである。 一般的な投資では、すぐリスクが大きいとか、なかなか儲からないといった反応が戻ってくる。 これは、デイトレーダーを含めて株式ディイーリングにおいても、また運用のプロとされる機関投資家でも同じである。 なぜ、リスクが大きいとか、儲からないといった反応となるのだろう? 簡単なこと。 そもそもからして、儲けよう儲けようで血眼になっている人たちが、それこそ自 …続きを読む

歌や演奏の技術か、感動か

 オペラ財団の仕事や4月のサウジアラビア公演を通して、歌手や演奏家のオーディションを頻繁にやっている。 そこで、いろいろ勉強になっている。 音楽に関しては素人もいいところで、なにも語れない。 ただ、オペラや音楽のあるべき姿については、少しずつ自分なりの考えができてきているようだ。 プロの音楽家として生きていくには、お金を稼がなくてはならない。 音大の先生となって給料をもらえると、まあまあ生計の目処が立つ。 ところが、ほとんどの音楽家はコンサートなどに出演して、お金を稼ぐ。  …続きを読む

長期投資の歴史をつくっている

 6月の下旬に、日経BP社から「長期投資でお金から自由になった人たち」といったような書名の新著が出される。 長期投資をやっていてファイナンシャル・インディペンスを達成した人たちに、ライターの馬場さんがインタビューしたもの。 それが、1冊の本になるのだ。 ごく一般の生活者が長期投資に出会って、10年15年と積立て投資やスポット買いを続けてきた。 気がついたら、「これだけ資産があれば、もう安心だ」というところまで、たどり着けた。 そういった人たちの実録集である。 なかには、まだ …続きを読む

見えないものへの投資

 アベノミクスで日本のGDPを現在の510兆円ほどから600兆円にまで引き上げようとしている。 その過程で、20数年来のデフレ現象から脱却し、国民の間でくすぶっている将来への不安といったものも解消させるということだ。 600兆円でも700兆円でも、大きな目標を立て国を挙げて邁進していくことは大事である。 ただ、その方法論には頭を絞るべきである。 ここまでのところ、アベノミクスが訴える成長戦略には高度医療技術といった分野で新しく産業を興し、それを起爆剤に日本経済の成長を促進さ …続きを読む

出口があるのか、日本の金融財政政策

 日本では、「お上のやることだから、おとなしく従って、、、、」が、何事においても無難とされている。 また、そこで思考停止している人がほとんどだろう。 日銀が国債をがガンガン買い上げて、いまや総発行残高の40%強を保有するに至っている。 そして、株式ETFを年6兆円のペースで買い続けている。 また、マイナス金利にも踏み込んでいった。 どれもこれも、日本経済を一刻も早くデフレ状態から脱出させて、成長率を高めるために日銀が剛腕を振るっている。 そういった解釈で国民はついていってい …続きを読む